ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
お客様に対してはにこやかに答えているけれど。
その言い方。
まるで、私とパーサーが同じ社員寮に住んでいるかのように聞こえますが?
「いえ、何でもないです。
ただ、可愛い新人さんだと思って、声をかけていただけですよ。
それじゃあ岩谷さん、お仕事頑張って」
あっさりと、いなくなってしまった……。
後には、営業スマイルが消えたパーサーがひとり。
「……隙がありすぎる。
あまり笑顔を振りまきすぎると、お客様が勘違いする。
それと、ストッキングはどうした?」
「あ、あの、穿こうとしたら、伝線しちゃって……」
売店から、パーサーがストッキングを持って来て、自分でレジを打った。
そして。
「頼むから、穿きなさい。
……落ち着いて仕事できないだろう」