ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

お客様がみんな下船されて、少しだけほっとできる時間。


下船後のお部屋のチェックを、みんなで行う。


忘れ物がないか、備品は壊れていないか。


そして、全員無事に下船しているか。


……こういう業界にはしばしばあることだけれど。

お部屋の中で亡くなっている、という場合だってあるから。


清掃担当業者が入る前に、全てのチェックを終えなくてはならない。



今回も、私はパーサーと一緒に点検。


後ろをついて、パーサーがチェックしている様子を見て学ぶ。



1201号の前まで来た。

社長・工藤さんが使っていた「ロイヤルステート」だ。


マスターキーを使って、パーサーがドアを開けたので、私も中に入った。

後ろでドアが閉まった途端、パーサーがくるりとこっちを振り向いた。


何だろう?

と思うより早く、腕を引っ張られて部屋の奥へ。


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