ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

えっ!?

何これ?


腕をつかまれ、一気に引っ張られてよろける。


疑問を声に出す間も与えられないまま、部屋の中央にある応接セットのソファが、私の身体を受け止めた。



私の身体の両側に、パーサーの腕。

おそるおそる視線を上にすると……。



パーサーの、憂いを帯びた眼が、私を捕えた。


息もできないほど驚いている私。

パニックで、固まることしかできない。

怖いのと訳がわからないのと、それでも『今叫んだら、パーサーに迷惑がかかる』っていう判断とで、口を開くことすら無理だった。

ソファに沈む、私の身体とパーサーの両腕。

ぎしり、と軋んだ音が、耳元で響いた。


動けないまま。

見つめられたまま。

身を固くするしかできなかった。

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