ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
「ごめん、驚かせるつもりはなかったんだけど。
荷物の整理が終わったから、後は俺がやるよ。
裕香ちゃんはお客様なんだから、リビングでくつろいでて」
コウさんは正面に回って、私から掃除機を受け取ろうとした。
でも、ちょっと待って。
今、お客様って言ったよね?
私、お客様じゃないよ。
上司の好意に甘えた、単なる居候だもの。
コウさんは『上司じゃない』なんて言ってるけれど、どう見ても、上司の家に転がり込んだ部下としか思えない状況。
だとしたら、せめて私にできることくらいさせてもらわないと、申し訳なさすぎる!
ここは、はっきりさせておかなくちゃ。
掃除機をしっかり握ったまま、私はコウさんを見上げた。
「私は、上司の家に居候する身です。
どうか、ここにいる間は家事をさせて下さい。
そうじゃないと、申し訳なくてここにいられません。
家事をさせてくれないのなら、ホテルを探します」