ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
出かける前に、お掃除とお洗濯を済ませた。


コウさん、結局自分のものは自分で洗うからと言って、譲らなかった。


「それは嫁入り前の女の子には、まずいっしょ、やっぱり。

逆だったらどう? 

俺が裕香ちゃんのもの、ぜ~んぶ洗っても問題なし?」


……そんな事言われたら絶対洗えないの、わかってるくせに!


ん?

コウさん、今のは北海道方言。


「コウさんって、先生と同じ大学だったんですよね?

出身も北海道なんですか?」


一瞬、間があった。


「そう、大学とは離れてたけど、俺も北海道の出身。

同郷のよしみで、もうちょっと仲良くしようよ、裕香ちゃん」


いきなり接近されたので、びっくりしてあとずさりした。

慌てて出かける用意をして、何とかその場を切り抜けたつもりだったけれど。


……その場を切り抜けてごまかしたのは、またしてもコウさんだった。

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