ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


静かな夕食だった。

コウさんから語りかけられる質問に対して、言葉少なに返す私。


ごめんなさい。

こんな雰囲気じゃ嫌だよね?


でも。

どうしても笑って会話できる気分じゃなかった。


今日も食器洗いはコウさんがしてくれた。

こんな時に優しくされると、自分が本当に嫌な女だと思えて、ますます悲しくなる。



お風呂上りに、コウさんから呼び止められた。


「少し、付き合って欲しいな」


赤ワインが入ったグラスを、手渡される。

喉が渇いていたのと、飲みたい気分だったので、素直に受け取って一気に飲んだ。


「裕香ちゃん、これから話すこと、よく聞いて欲しい。

……あんまりへべれけになって『覚えてない』なんて言っても、二度としゃべらないからそのつもりで」




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