ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

それを聞いて一瞬『げげっ!!』という表情を浮かべたコウさん。

私はあえて何も言わずに、子ども達とコウさんを眺めてにこにこ。

きっと、断れないでしょう?

案の定、体育館の隅にあるアップライトピアノに向かって歩き出している。

子ども達もピアノの周りに集まってきた。


椅子をセットして、ピアノの蓋を開けて。


「プロの前で弾きたくないんだけど、しょうがない。

……ミスっても聞き流せよ」


そう言って苦笑いを浮かべながら、鍵盤に手を置いて一呼吸。


……もう弾けないなんて嘘。

その姿勢と腕のポジションを見ただけで、きちんと弾ける人だっていうことがわかる。

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