ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

どこへ行っても、お兄ちゃんと比べられる私。


教育実習も、ほとんどが辛い思い出だった。


実力がないのは、自分が一番よく解っている。


それでも、ピアノ演奏ができる仕事に就きたかったから。


その可能性に賭けてみようと思ったから……。


「パーサーに認めてもらうには、どうしたらいいんですか!?」


椅子から立ち上がって、斜め上を見る。


私よりかなり大きくて威圧感たっぷりの身体。


でも、ここは私の頭の中。


負けないんだから。


その時、パーサーの顔がふっと優しくなった。


「もう、認めてる。

だから、泣くな」


どうしてそういう事を言うの!?


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