ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
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早朝からのレストラン勤務が終わった。
昨日深夜勤務だったパーサーは、午前中のシフトに入っていなかった。
朝食はお客様が自分でお料理を運ぶバイキング形式なので、ランチやディナーよりは苦手な仕事が少ない、かも。
私はまだ、大皿を片手で2枚以上持つことができない。
まどかや石田さん、もちろんパーサーも、利き手に3枚持って運んでいる。
どうやって持つのか、まどかは丁寧に教えてくれた。
「人差し指をお皿の間に挟んで持つでしょ。
そして、親指の付け根から手首にかけて、もう一枚お皿を載せるの。
慣れたら簡単だよ」
……慣れる前に、人さし指がつぶれてしまいそうだった。
今までずっと指だけは怪我しないように生活していた私。
本気でピアノを弾く人はみんなそうなんだけど、深爪でさえ練習の妨げになるから、小さい頃から指をかばうのはくせのようにさえなっていた。
でも、これからはそんな事を言っていられない。
お皿が持てないと、人の2倍・3倍の時間がかかってしまう。
休憩時間になったけれど、レストランのお皿を借りて、まずは2枚持つ練習からスタートした。