氷雪花Ⅱ
「・・・もう行かないと

月華が疑問に思っちゃう」


「・・・先ほども言ったとおり瑠衣はもって言ってもいいわ

だって、もし二人で掛かってこられたら不利だもの」


「フンッ

よく言うよ

俺の右手を折ったくせに」


藍兎は腕を白愛に向けた


「あら、別にいいじゃない

直、治るんだから」


そう、もう藍兎の腕は治っていた

少し前まで青色に変色していたが今では、健康的な色をしている


「・・・俺はこの身体が嫌いだけどね


こんな・・・、作られた身体・・・」


藍兎・・・


可哀相にね

無理やりそんな身体にさせられて、自分の意思でもないのに・・・


藍兎は、聞いた話だと研究材料として買われたらしい

両親は借金をしていて、それを肩代わりにさせられたのだ

僅か、7歳の子供に・・・


その話をしたとき、両親は藍兎を直差し出した

どんなことをされるか、承知の上で・・・


最低


そんな生ぬるい言葉じゃ終わらない


だからこそ、人間は醜い生き物だと私は思う




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