恋人以上、恋人未満。
「理沙、なんかいやなことあったのか?」
「なんでもないよ...」
「よしよし」
そういってあたしを抱きしめる翔太。
「翔太...?」
「もっと俺を頼っていいよ」
何もいえなかった。
翔太の優しさに、笑顔に、あったかさに。
ありがとうも、大丈夫も...大好きも。
うなずくので精一杯だったの。
ねぇ...恋人ごっこなんてしたことを、いつか後悔するかもしれない。
でも、あなたを好きになったことだけは後悔したくない。
どうしてあきらめられないのって、いやになる日がくるかもしれない。
でも、あきらめなくてよかったって、思える日が来るって信じたい。
ただ信じることしかできない。
でも、あきらめることもできない。
ただそばにいれたらそれでいい、と。
友達でもいいから...一番近くにいたいって。
そんな小さな願いさえ神様はかなえてくれないんだね