氷の壁 -あなたとの距離- 【中編】
ガンのついた彼の顔に負けじと、遠山 梓もにらみ返す。
「みてました。明らかにあなたの言葉で天音は気分を悪くしました。
なにを言ったかは聞きませんが、
天音に謝ってください」
「冗談やめなよ梓ちゃん・・・」
「謝ってってば!!!」
遠山 梓はセイジおにいちゃんの胸ぐらをつかんだ。
まずいよ・・・!
「やめてっ!!」
私は彼女に飛びついた。
そうでもしないと、きっとまたあの惨劇を仕組まれるから・・・!