王子様はご主人様!?
「まぁまぁ、それはいいじゃん♪それより綾香ちゃん、何かあったのかな―?」
話をすぐに反らそうとする蒼依
「昨日帰り道で会った時はいつも通りだっけど。」
「え?会ったの?」
「あぁ、花梨と一緒に帰ってたら、たまたまな。」
「おいおい。それってヤバいんじゃねぇの?」
苦い顔を俺に向ける
「俺も最初はヤバいと思ったんだけど、意外なことに付き合うこと賛成しちゃってさ。」
「えっ!?マジ?」
「マジ」
最初はあの綾香が!?と思ったけど……
「まぁ、ブラコン卒業ってことだな。」
俺としてはひと安心
「そうだといいけど……」
蒼依が何か引っ掛かるようなセリフを言ったが、すぐにチャイムが鳴って聞き直すことが出来なかった。
授業は簡単過ぎて、暇としか言い様がなかった……
―――――――――……
「輝?生徒会室行く?」
昼休みになり、周りを気にしたように話しかけてくる花梨
まだ周りからの視線が凄いからな……