王子様はご主人様!?


「でも、もう断れないんだ…。」



わざとらしく、トーンを下げる加賀


「生徒会の役員を決定する権利は、前生徒会長にあるんだ…」


「………は」


宮澤が気の抜けたような声を発する



「前生徒会長が副会長に宮澤をぜひっ!と押して来たからなぁ―」



前生徒会長って、あの真面目か。


「っ……あいつ」



隣で握りこぶしを震えさせ、怒りに震えている様子の宮澤


一体、前生徒会長と何があったんだ?



でも、そんなのはどうでもいいから、早く副会長やるって言えよ




と思っていると、隣から感じる視線



やたらこいつ、俺のこと見るよな…


やっぱりこいつも……



「ん?」


「うぅんっ!何でもないよっ!!」



やっぱり……


「とにかく井之上も一緒なんだ。だから……」



「だからって……」



「でもどうしても嫌なら、先生が前生徒会長に話しを…「やりますっ!!」



「は……?」



「生徒会副会長!責任を持って、やらせていただきますっ!」


突然ヤル気になった宮澤



やっぱりこいつ、俺のこと好きだよな?


ふっ…そっか……


だったら、遊ばしてもらおうじゃん。



「よかった。宮澤さんが、引き受けてくれて。僕も宮澤さんと、生徒会やれて嬉しいし。」



宮澤花梨…か……



「これから生徒会、頑張ろうね。宮澤さん」



「はいっ!」



面白くなりそうだ……



精々楽しませてくれよ。



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