王子様はご主人様!?
「ははっ。先生。やっぱりほうけてたみたいです……。だって…なんか今、あたしが副会長とか何とか……」
ははっと笑ってるが、宮澤の顔は笑っていない。
ふっ…。こいつなかなか面白い……
「確かにほうけてるけど、そこは聞き間違いじゃないぞ。」
「……ってことは………」
「あぁ、お前が副会長だ。」
宮澤の動きがストップしている。
ってか意識が飛んでねぇ?
「あ、あり得なぁ―いっ!!」
うるさっ…
「うるさいぞっ!宮澤っ!」
「だっ!だって、あたしが生徒会副会長なんて…」
「確かに先生も、お前にこの学校を預けるのは不安だ…」
「で、ですよねっ!」
「でもお前は成績いいし、特に問題児でもないし…」
確かにそうだ……
成績だって俺に続いて2位だし。
家柄だって完璧だ。
何たって、あの宮澤財閥の令嬢だからな。
「嫌ですっ!ってか無理っ!!」
さっきからマジでうるさい。
俺、早く帰りたいんだけど……
綾香、怒ってねぇかな?