王子様はご主人様!?


「花梨も一緒に彰ちゃん家に行って、資料貰って来てちょうだい♪」


え?あたし!?



「おばさん。別にいいよ。俺を送った後に花梨が1人になるのは心配だし……」



そう言って彰ちゃんがあたしに向ける視線に、胸がドキッとした




彰ちゃんの視線は悲しそうに感じた……



きっと、昨日の“あれ”を気にしてるんだろう……


「彰ちゃん、あたしなら大丈夫だから。」



「でも……」



心配ばかりかけてられない……



彰ちゃんのことだから、昨日すぐに助けられなかった自分を責めてるんだ。


違うのに……



あれは彰ちゃんのせいなんかじゃないのに……



「ね?あたしも彰ちゃんが住んでるとこ見てみたいし♪」


不安を悟られないように、笑顔を向けた



< 270 / 348 >

この作品をシェア

pagetop