王子様はご主人様!?
「綾香……」
「そうだよね…。お兄ちゃんがあたしを裏切るわけないよね。」
ニコッと笑顔見せる綾香に、ホッと胸を撫で下ろす
俺は裏切らない……
絶対に……
「お兄ちゃん明日は球技大会だよね?」
「あぁ―…」
「そっかぁ―。楽しそうだよね―」
「そうか?ってか綾香、そのタオル貸して。」
「え……」
一気に曇った顔
「洗濯して返さないといけないだろ。」
「う…うん……」
綾香を安心させるように、笑顔でタオルを受けとる
「じゃあ、俺。もう寝るは…」
「えっ!もう!?晩御飯は?」
「友達と食べて来たからいい。綾香は今日は家に帰るか?」
「か、帰らない……」
うつ向いてそう呟いた
「そっか…。おやすみ」
綾香の頭をポンポンと二回撫でて、自分の部屋に戻った
最近綾香は家に泊まり通しだ……
親父のせい、だよな……
「そろそろどうにかしねぇとな……」
ベッドの上でボソッと呟き、そのまま目を閉じた……