Bye!“Mr.student”
勘違いさせて泣かすくらいなら、いっそのこと言ってしまおうかと思った日もあった。



そんなにキスを強請るなら、望みを叶えてやろうと思った日もあった。



幸せにあてられすぎたあの日、酔った勢いでブーケ片手に告白してしまおうかと思った日もあった。



自分への戒めとばかりに保健室のセンセーになったことを後悔した日なんて…数えきれない程あった。



でも、俺が先生をやってたから生徒であるアイツに会えた。



後悔の分だけ満たされる何かがあることを思い出した。



再び、恋というものを知った。



それは紛れもない事実で…



“先生をやってて良かった”



今なら自信を持ってそう言える。

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