ウラコイ2 銀幕の旦那様
〈美帆目線〉
気が重い…
はぁ…
「ちょっと美帆さん、アイライン濃すぎ~」
「悪かったわね。つか小娘が生意気に化粧なんて100万年早いつっうの!」
一条妹はぶうたれながらも
メイク直しに動かなかった
こういうとこはちょっと、可愛い
少しみちるに似ている。
「はい完了、」
「あんまり変わってないじゃない。本当にしたのぉ?」
「し・た・わ・よ。ガキにはそんくらいがちょうどいいのよー、」
メイク道具を片付ける
「美帆さんはさぁ、なんでこの道進んだの?」
「何よ急に…。」
一条妹は ん~と宙をみた
「あたしはなんとなくできちゃって…、夢とかそういうの無しに。んで神田さんとか夢持ってるような人と話してるとさなんか、私いいのかなぁとか思って…」
神田弟…か
まぁ確かに彼は
それなりに夢はあるはずだ。
「あたしも…、なんとなくよ。テレビの世界に憧れてちょっと手先が器用だからってメイクの勉強してこの業界に入ったの」
「美帆さん女優にはならなかったの?綺麗なのに…」
あたしはふふっと笑う
みちるも専門学校の頃よく
私に聞いてきたのを思い出した
「…こういっちゃなんだけどあたしモテたの、あなたぐらいの時。だから女の子からやっかまれて、今でいうハブにされて…」