月光狂想曲Ⅱ‐悪魔の花嫁‐
「え…?」
何が起こったか分からなかった
その場がしん、と静まる
その空気をやぶったのはグレネディアだった
『なかなかやるね、あんた、エクソシストでしょ?』
その質問に、軽く嘲笑したようなアラン君の瞳が向けられる
が、それは一瞬ですぐに頼りなく眉が下がる
『あっ…、は、はい。
エ、エクソシストをご存知なんですか…?』
すると今度はそれに相対してグレネディアの眉が不愉快そうに釣り上がる
『なに、それは演技?』
「え、えぇっ?」
『わざとそんないかにも鈍臭そうなふりをしてるのかって聞いてる、待つの嫌いだから早く答えて。』
しかし、その質問にアラン君は困ったような表情を浮かべる
「あ、あのっ…こ、これはですね、演技とかではなくっ…えっと、悪魔の気配をああなってしまうだけで、こちらが演技というわけではなくっ。」
