月光狂想曲Ⅱ‐悪魔の花嫁‐



「でっでも、大丈夫なの??
魔界でそんなことしたら、他の悪魔達が…。」


『要は、魔界でせーへんやったらええんちゃう??』


仁はくるりと私の方に向いて、微笑んだ

『人間界にいこうか、シルフィアちゃん!』


「えっ!?」
『は…?』

私とウァルドは同時に驚きの声をあげた


『なーに、びっくりした顔してんねん!
何か、不都合とかあるんかいな。』

「それはないけど、まさか人間界に行くとか思わなくて…。」


『じゃ、決まり。
行くって決まったからには、さっさと人間界に向かおうか。』


「待って、まだ私寝起きだし…。」

『かまわへんよ。』

仁は笑って答えるが、ウァルドはバッサリと言い切る

『待て、それ以前に俺は許可した覚えがないが?』


『なんや、シルフィアちゃんを喜ばせたくないん?
さっきの言葉は嘘やったんか。』


『誰が行かないと言った、許可してないと言っただけだ。』

『あはは、心変わりはやっ。』





< 5 / 32 >

この作品をシェア

pagetop