月光狂想曲Ⅱ‐悪魔の花嫁‐
「でっでも、大丈夫なの??
魔界でそんなことしたら、他の悪魔達が…。」
『要は、魔界でせーへんやったらええんちゃう??』
仁はくるりと私の方に向いて、微笑んだ
『人間界にいこうか、シルフィアちゃん!』
「えっ!?」
『は…?』
私とウァルドは同時に驚きの声をあげた
『なーに、びっくりした顔してんねん!
何か、不都合とかあるんかいな。』
「それはないけど、まさか人間界に行くとか思わなくて…。」
『じゃ、決まり。
行くって決まったからには、さっさと人間界に向かおうか。』
「待って、まだ私寝起きだし…。」
『かまわへんよ。』
仁は笑って答えるが、ウァルドはバッサリと言い切る
『待て、それ以前に俺は許可した覚えがないが?』
『なんや、シルフィアちゃんを喜ばせたくないん?
さっきの言葉は嘘やったんか。』
『誰が行かないと言った、許可してないと言っただけだ。』
『あはは、心変わりはやっ。』