恋の教習所
結局、お昼休憩目一杯使って話をした。

お弁当箱は広げっぱなしのままで。

最初はどうしようかと思った質問も、あとになると楽しくて。

恋愛話、仕事のこと・・・―――――――たくさん。

時間がいくらあっても足りないよ。


そんなときの時間はすぐに過ぎていく。

あっという間に休憩終了のチャイムが鳴った。


「また話そうね!」

お弁当箱を片付けながら村田さんが言ってくれた。

「うん。楽しかった!またね。」

私も手を動かしてお弁当箱を片付ける。



お腹いっぱい。
気持ちも楽しくて落ち着いた。


さぁ!!午後からの教養、一発目から運転が待っている。

頑張ろう!!っと更衣室のドアを開けた。





「おっ!休憩終了?」

ドアを開けた私に、谷川教官の声。

ちょうど向かいの教室で入校式をしていた谷川教官。

ちょうど向かいの教室でドアを開けている谷川教官。


「はい。これから運転です。谷川教官、入校式は終わったんですか?」

「写真を撮り終わった所。運転かー!山本教官にしっかり教えてもらいなよ。頑張れっ!!」

谷川教官の頑張れ、って言葉が嬉しかった。

だから

「はい!頑張ってきます!!いつか乗って下さいね。」

ちょっと元気と勇気をだして言ってみた。








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