夜色オオカミ




「じゃあ、真神の席は………」



先生がぐるっと教室を見渡してあたしとばっちり目が合った。



それに、なんか嫌な予感………。



あたしの席は窓際の一番後ろ。



前は萌花がいて、隣の席は………空いている。



「天宮、よかったな。おまえの隣だ。しっかり転校生の世話をするように」



「~~~~っ」



迷うことなくあたしを指してくれちゃって………っ。



周りからは女子の冷たい視線……



先生が余計なこと言うからだ…。



萌花まで気の毒そうな顔してるし……。



のろのろとうつ向いていた顔を上げると、真神十夜が意味深な笑みを浮かべてあたしを見てた。



まさか、本当にあんたがあの夜色狼………?



心の中で問いかけても真神十夜には聞こえない。



ぼんやり見つめていた間に…真神十夜は長い足を優雅に動かし、あたしの隣に来ていた。



お綺麗な顔をニヤリと歪め










「これからよろしく。……天宮さん?」



「…………!」












そう、不適に笑った。






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