夜色オオカミ
「ふざけるな!!
足だ…肩だ…と馬鹿にしているのか?
甘い考えがまだあるのならばとっとと捨て去ることだな…。
それで生き残れるほど我等の世界が甘いと思うな……!!」
「………!!」
怒りに燃える紫色の瞳を十夜に向けて飛び掛かった紫狼が黒狼の上にのしかかる。
そして容赦なく鋭く尖った爪を振り下ろした。
バ……ッ!十夜の肩から鮮やかな鮮血が飛び散った。
「グウ……!」
寸でのところで身をかわしたから胸を切り裂かれずには済んだけれど…
小さく呻いた苦痛の声と飛び散った血に…あたしは口を両手で覆い、目を見開いて声も出せずその場に石のように身を固めた。
「さぁ……本気を出せ…!!
私はおまえを殺し花嫁を手に入れる……!!」