夜色オオカミ




「わぁ…っ!難しそうな本がいっぱい……!」



初めて来た十夜の部屋は、ベッドがあってテーブルがあって、テレビがあって…必要な物意外は得にないとってもシンプルな部屋だった。



後は備え付けられた大きな本棚に並べられた分厚いたくさんの本……!



経済学に洋書まで…。



どれもこれもあたしには理解出来ないような難しそうな物ばかり。



「これ……全部読んだの?」



あたしが聞くと十夜は笑顔で頷いた。



「ここに置いてあるものは全部読んだ。」



そう言った十夜は同じ16歳なのに、とても大人びて見えた。










< 98 / 472 >

この作品をシェア

pagetop