楽園の炎
「それに、剣を持っていたって、実際にアリンダ様相手に抜くわけにはいかないでしょう?」
「そうでしょうか? まぁ物騒ではありますが、彼も武人ですから、おいそれとやられはしませんよ。動けない程度に斬りつけるぐらい、しても構いませんわよ、あんなおかたは」
ふん、と鼻息荒く言うセドナは、相当アリンダ皇子を嫌っているようだ。
ずっと育ててきた夕星やナスル姫を苛めるアリンダは、確かにセドナにとっては敵でしかないだろう。
セドナは一旦立ち上がると、朱夏の腕や手首の傷を見た。
「全く、女性相手に、何てことを。手当は受けられたようですけど、痛みはありませんか? 今日はどうしましょう? このままここで、おやすみになられますか? ナスル様、よろしくて?」
「ええ、構わないわ。あ、じゃあわたくし、朱夏と一緒に寝てもいいかしら?」
嬉しそうに言うナスル姫に、朱夏も笑って頷いた。
ちょっと、一人になるのは怖かったのだ。
「じゃあ、とりあえず今宵はここで。わたくしも詰めますし、そろそろアルも戻ってくるでしょう。レダ、お前もよく朱夏姫様を守ってくれました。一緒になって出かけたのは、感心しませんがね。疲れたでしょう。お前も怪我しているのだし、今日は休みなさい」
セドナに言われて、レダがさがろうと立ち上がった。
「そうでしょうか? まぁ物騒ではありますが、彼も武人ですから、おいそれとやられはしませんよ。動けない程度に斬りつけるぐらい、しても構いませんわよ、あんなおかたは」
ふん、と鼻息荒く言うセドナは、相当アリンダ皇子を嫌っているようだ。
ずっと育ててきた夕星やナスル姫を苛めるアリンダは、確かにセドナにとっては敵でしかないだろう。
セドナは一旦立ち上がると、朱夏の腕や手首の傷を見た。
「全く、女性相手に、何てことを。手当は受けられたようですけど、痛みはありませんか? 今日はどうしましょう? このままここで、おやすみになられますか? ナスル様、よろしくて?」
「ええ、構わないわ。あ、じゃあわたくし、朱夏と一緒に寝てもいいかしら?」
嬉しそうに言うナスル姫に、朱夏も笑って頷いた。
ちょっと、一人になるのは怖かったのだ。
「じゃあ、とりあえず今宵はここで。わたくしも詰めますし、そろそろアルも戻ってくるでしょう。レダ、お前もよく朱夏姫様を守ってくれました。一緒になって出かけたのは、感心しませんがね。疲れたでしょう。お前も怪我しているのだし、今日は休みなさい」
セドナに言われて、レダがさがろうと立ち上がった。