恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
キーを手に持って戻ってきても、無言。

さっきまで機嫌のよかった当麻くんのテンションが、

急に低くなったのがわかる。




言わなきゃよかったのかな。

せっかく楽しく過ごせるはずのクリスマスなのに、

ふたりの間に、なんだか不穏な空気が流れだす。




当麻くんのあとについて、エレベーターに乗る。

……えっ、最上階!?

なにも言わず、一番上のフロアのボタンを押す当麻くん。




だけど、なんだか話しかけにくい雰囲気……。

エレベーターが最上階に到着して、フロアに降り立つと

当麻くんは廊下を歩いて、一番端の部屋の扉に手をかけた。




「さや、先入って?」

「えっ……私!?」

突然当麻くんが振り返り、私の背中を軽く押す。




当麻くんは、笑うでもなく、怒ってる風でもなく。

その表情からは、感情が読みとれない。



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