恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
戸惑ってる間に、当麻くんは部屋の扉をそっと開けた。

……うわ、真っ暗だよ。

部屋の中は電気がついてなくて、なにも見えない。

それなのに、当麻くんは私の背中をグイグイと押してくる。




「なんにも見えないよ?」

――パタン。

……えっ?





静かに閉められる扉。

沈黙と暗闇に襲われた。

「や……ヤダ。当麻くん? いるよね」

まさか私だけこの部屋に入れたとか、ナイよね!?

当麻くんがいるだろう場所を、手探りするけど、手は空をきるだけ。

だんだん不安になってくる。





「……ねぇ、いたら返事して?

どこ? 電気つけて?」

「なにビビってんだよ。オレ、ココにいるぜ?」

「……えっ?」





当麻くんの声が部屋のすみで聞こえたかと思うと、

ジャッと、勢いよくカーテンを引くような音が聞こえてきて、

正面から、小さな灯りがたくさん見えた。

「うわぁー……キレイ!!」



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