恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
「今さらなに言ってやがんだ……」

「バカで手がつけられない息子ほど、親からしたらかわいいもんだ」

「るせーよ。親父なんか信用できっかよ。

爺さんが入院するときだって、一度も見舞いに来なかった……。自分の親だろ?」




当麻くんは悔しそうに手を震わせると、

必死でなにかをガマンしているように見える。

まさか……殴りかかったりしないよね。

必死で当麻くんの手を握った。




「それだけどな。爺さんから頼まれてた。『手術する代わりに、見舞いに一度も来るな』ってな」

「……え?」

「あの爺さん、当麻とそっくりで、意地っ張りでガンコで手がかかるわ。

『手術して痛い思いする位なら、死んだ方がマシだ』とか抜かしやがってな?」

注射をイヤがってた当麻くんを、思わず思いだしちゃう。

「マジかよ……」




< 464 / 471 >

この作品をシェア

pagetop