Hello my sheep
◆◇◆





「あ、おはよ〜」



醍が身動きすると、八鹿独特の少しローテンポな柔らかい声がかかった。

しばらく虚ろに天井を睨んでいた醍だったが、一度深く深呼吸をしながら起きると、低く現時刻を尋ねた。


「5分前くらいに4限の終業ベルが鳴ったところかなぁ」


入学式の時も確かお昼頃に起きた。
4時間くらいか。

ここ一週間の完全にいつも通りだった生活を振り返っても、やはり八鹿が原因のようだ。
横目で八鹿を見る。

稚気のある顔で微笑む顔は自然で繕っている気配はない。
醍にとってその印象は好印象にあたるものだったが、それと同時に眠る前程ではないがまぶたが重くなる感覚がする。


それだけを確認すると醍は別段八鹿に声をかける気もなくベッドから下りる。



「あっ醍くん、伊田先生が起きたら自分か杉崎先生のとこに行きなさいって〜」


追いかけてくるふわふわした声音に返事は返さずに保健室を出、教室ではなく職員室の方向に向かう。



「八鹿もなんか用事あンの」

「あは、私も呼ばれてるの〜」


見なくても声音から八鹿が笑っているのがわかる。
毒気のない奴。と端的に内心で彼女を評す。

甘く感じる声も媚びている印象がないのが奇妙だった。



< 22 / 22 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

燕と石と、山の鳥

総文字数/60,657

ファンタジー104ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
その昔 人の生活の近くには 常に寄り添うようにして "妖怪"の世界があった そうそれは 現代に置いても変わらない 人の心の動きに 彼らは敏感に反応しては 山を降りて来る 「妖怪を山に帰します。 さあ、説きなさい。 あなたには 力があるのだから」 *
女子高生と魔法のランプ

総文字数/11,813

恋愛(その他)20ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「うん、じゃ、君を自由に」 「………は?」 現代にいらしたランプの魔人 御主人様は ゆるーい女子高生 *
星喰いと職人【短編】

総文字数/1,978

絵本・童話11ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
大嫌い 大嫌い それでも 僕が1番知ってた 君を1番知ってた 君が大嫌いだった でもほんとはきっと 好きがあるから嫌いがある さぁ 星を見上げよう

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop