独身マン
しばらく待って、止まれマークから進めマークに変わる。



(銀行開いてるかなぁ・・・)



銀行自体はシャッターが下りていて休みだが、なぜかATMも暗い。 少し不安に思いながらも向かった。



(お、開いてる~)



心配しなくともドアは軽軽しく開いた。 正義はキャッシュカードを出して、“引き出し”ボタンを押し、カード機械に差し込んだ。



『しばらくお待ち下さい』



モニターの中のデジタル女性がお辞儀をしている。



(さっさとしろっつーの)



と思いきや



『このカードではお取引できません』



(おい!)



なぜか引き出せなかった。 機械音と共に、虚しくカードが出てくる。



(運悪~・・・)



正義は大きな溜め息を吐いて、外へでた。



「・・・」




横断歩道の信号、またも赤に変わったばかり。(実話)
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