独身マン
次の日。



(さえちゃん、返事きてない・・・)



嫌な予感が正義によぎる。 だいたい正義は自分の存在というものを気がついていない。



(別にいいしぃ~。 あんなガキんちょ)



なんて思いながらも、出勤すればさえが目の前を歩いているのを発見した。 結局にやにや笑顔になる。



「おはよう~」


「あ、おはようございます」



さりげなくさえの隣に移動する正義。



「今日はクリスマスイヴだね~」


「そうですね」


「昨日、おいしそうなケーキ特集やってたんだけどー」


「あー、いってましたね」


「この前いったカフェレストランあるじゃん? あそこのチーズケーキも美味しいんだよ~」


「そうだったんですか」


「あ、そういえば、あそこ。 俺の家の近くだったんだ~」


「ふ~ん・・・」



さえの心の中。



(家の近くだとぉ~?!!!! まさか、コイツあたしを家に連れて行こうとしてたんじゃー・・・)←ビンゴ
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