独身マン


12:30頃、正義はキリのいいところで仕事を辞めた。


(そろそろ休憩いこうかなぁ)

隣ではまだ英が仕事をしている。


「んじゃ、ぼくもお先に行ってくるよ~」


「あ、ぼくも行きます」

珍しく英が言ってきた。
彼はあまり人と群れるタイプではないので、自分から人と行動する事はめったにない。
英はすぐにパソコンを消すと、財布と携帯電話を手にした。


「いきましょう」


「おう」

なんだか友達同士みたいでうれしかった正義。
普通に仕事の進み具合やら、世間話をして会社の外へでた。


「ねぇ、新しくきた子って、どんな子かなぁ?」

そこで正義はさえの話題をだす。 やはり新しい女の子との出会いは気になるもの。


「どうですかね?」


「まぁ~、課長が“かわいい、かわいい”いってたから、どんな美人かと想像してたけどねぇ、案外普通というかぁ~」


「・・・そ、お、ですか? かわいい子だとおもいますけどね」


「いやいや、オレもかわいいと思うよ。 うん」


(どっちだよ)。 と英。

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