【短】尽忠男
「いきなり告白してきて、勝手に心の中に入ってきたくせに!あたしから離れないとか、当たり前のこと言うなっ」


真っ赤な顔して叫ぶ志維。

怒ってんの?それとも…。


「あたしのこと好きなんでしょ?だったらあたしの気持ちぐらい理解してよ!」


志維の気持ち…?


「もしかして志維…俺のこと好き?」


「うるさい!そうだったら悪い!?」


ドキッ


怒るれてるのにニヤニヤしてしまう俺。


「……悪くない。うれしい」


何となく分かってきた。


なかなか素直になれない強気な志維。

恥ずかしさを隠そうとすると、怒ってるようになってしまうのか。


それなら、俺は志維の分まで素直になるよ。


「すげぇうれしい。志維、大好きだよ…絶対大切にするから」


人目も気にせずギュッと抱きしめた。
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