年上旦那様
「そ、それは…や、です。」
「じゃあ、どうすればいいのかなー?」
小さい子に話すように、
少し甘えた声で言う。
それ、すごくかわいいけど、今は嫌!
でも言わなきゃ……
せっかく結婚したのに、
こんな不機嫌なままの漣さんと暮らせないよ!
ゆゆ、頑張るんだ。
奥様パワー(?)で頑張るんだっ!
よし、言うぞ…。
「れ、漣……」
「何?もう一回。」
うぇぇぇぇぇ?!!
っていうか、この光景、前にも見たような?
「えと…漣っ」
「うん、よろしい。」
「さ……」
「さんはナシな。」
うわぁっ!
カブせられた!
私の唇に指を押し付けてニヤリと笑う漣…。
こ、コワい…。
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