俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


さっきまで写真を撮るぞと意気込んでいた手からはすっかり力が抜け、あたしは直に自分の目でアイツを見た。


瞼にかさる艶のあるやわらかそうな茶色い髪も、睫毛が落とす影も、形のいい薄い唇も……、つい見惚れてしまっている自分がいる……。


何でこんなにきれいなんだろう?


あたしの心臓の音が静かに、でも確かにいつもと違うリズムの心臓の音がこの静かな空間に響く。


――見れば見るほど蓮様そのもの……、絶対に出会うことのできない蓮様が今目の前にいる……。


そんな存在に吸い込まれるみたいにあたしの手は綺麗な茶色い髪に触れようとしていた――。


でも、手首に感じる強い力。


えっ、何!?


あたしはまたびくりと跳ねて我に返ると、バチッと音を立てそうなほどにアイツと視線があった。


「ほえっ!!!!ななななななな何で!?」


何でアイツ起きてんのぉぉぉぉぉ!?!?!?



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