俺様アイドルとオタク女のキケンな関係
あたしの予想的中!
あたしたちの前に現れた転校生は、
さっきまで目を輝かせていた乙女の夢を
見事に打ち砕くルックスをしていた。
癖のある黒々しい髪、
目が見えないほどの厚ーい前髪、
背は高いけれどのそっとした猫背、
第一ボタンまでしめられたワイシャツ、
キュッと締められたネクタイ。
笑いを堪えるのが大変なくらいの完璧なダサ男。
――こりゃ、ある意味あたしの予想を上回るわ!
ここまでのダサ男なかなかいないって!!
「じゃあ、自己紹介しろー。」
そう言われて、自己紹介をし始めるダサ男転校生。
「……や、山田、た、太郎です……。よ、よろしくお願いします…。」