純愛ヒーロー。
「ママ、ママ血が出てるよ。
どうしたの?転んじゃったの?
椎野がお手当してあげる。
まずは消毒液でしょう?」
救急箱を取りに行こうと立ち上がったら
腕をつかまれた
「大丈夫、いいのよ。
お母さん、どこも痛くないからね」
「・・・そう・・・・」
「椎野、お手々洗ったらお隣のおばさんの所にいこっか」
「うんっ
いいよ!!」
―――……
隣に住むおばさんとは、私がその頃よりも小さな時からお世話になっていた。
「ママ、一緒にいけないけれど、
その手紙渡しておいてね、
・・・ごめんね、椎野・・・」
「ううん、椎野大丈夫だよ。」