未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*

そこへリカが、割って入ってきた。


「吉井って、湊のことよくかまうよね~」

「リカちゃん、それってヤキモチ?」

「バーカ! ありえないから」


確かに、吉井にはよくかまわれる、っていうかからまれる。

でもあたしって、そんなイジられキャラじゃないはずだけど。

小学校の頃から『落ち着いてて大人っぽい』って言われることが多くて、それから『愛想がなくて話かけずらい』ってのもたまに言われたりしてた。

それは人見知りな性格と、気づけば周りに壁を作りがちな性分のせいだ、と自分なりに思ってた。

だから、こんな感じてかまわれることって今までなかった。

なんてこと思ってたら、ニンマリとした吉井があたしの耳もとで、


「だって俺、湊ちゃんみたいなツンデレ好きだから」


最高なエロ顔でそう言った。

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