未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*
これが事件の真相、なわけ。
その夜、早速リカに電話でそのことを話したら、
「事件なんてまた大袈裟だなー。そんなこと?」
って冷たい反応が返ってきた。
そんなことってリカちゃん、あたしには大問題よ。
レポートを書くだけでもあっぷあっぷしてたのに、研究発表ってなんだよっ それ!? だよ。
楽しいはずの夏休みが、そんな余計な課題のせいでお先真っ暗くら~だよ。
「大袈裟だなんて言わないでよ。もしもリカがクラス代表になってたらどんな気持ち?」
「そりゃ、出来ればやりたくないよね」
「でしょー?」
「でもさ、湊には王子がついてるじゃない?
手伝ってくれるって言ったんでしょ。辻之内王子が」
「まぁ、そうだけど……」