未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*
ガチャッ


勢いよくドアを開け、入ってきたリカ。



「ナカジーいないから携帯にかけたら、用事思いだしたから帰るだってぇーっ

……って、あれ? 二人ともどうかした……?」



一瞬シーンとして……



あたしは林田くんの顔を見た。


彼はまだ怒ったみたいな顔して黙ってる。



「じゃあリカ。ナカジー帰っちゃったんなら、あたし達もそろそろ出ようか?
時間もそろそろ終わりの頃でしょ?」


「うーん…そうだね。そうしよっかな。
それにしてもナカジー、急にどうしちゃったんだろ?」



首を傾げながらバッグを手にするリカ。


その後ろに続きながらあたしは、なんとなく林田くんと目が合わないようにしていた。


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