未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*
それにしたって、なんで……?



腹立だしさと悔しさが入れ乱れる。


そしてさっき弄るみたいに触られた感触がイヤでたまんなくて。

胸を覆うように腕を交差した。



「どうかした?」



顔を上げると、心配そうに林田くんがこっちを見てた。


『なんでもないよ』って言いたいのに、言葉に詰まってしまう。



「時田、もしかして中島になんかされたとか……?」


「えっ!?」


思わず反応してしまった。


「ううん…べっ 別になんにも―」

「あいつ、なにやったの!?」


声のトーンが変わった。


それは、昨日辻之内と言い合った時と同じ。
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