未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*
「ちゃんと読まなきゃわからないよ」

「そんなこと言ったって葵が……あっ」


湿った感触が耳たぶを刺激した。


「続きは?」


って、挑発的な眼差しを向けられて。


「もうーっ
……の時、f=(x)の逆関数―――――んっ」


今度は首すじをペロっとされた。


もうダメだ。

完全にスイッチ入れちゃったかも。



「こんなんじゃ読めるわけないでしょ?」


怒り顔を作って言ってんのに。


「じゃあ、もうおしまいにしなよ」


って、あたしの手から参考書を奪った彼。



それをベッドの外へ放り投げるようにして。

数秒見つめられたあと、唇に触れるやわらかな感触。
< 402 / 406 >

この作品をシェア

pagetop