未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*
伝わってきた体温が心地良くて、
のぞきこまれた距離が近くて、
その瞳はキラキラでドキドキが止まらなくて、
鼻先を掠めた香りにウットリしてしまって………
………あたし──
「時田?」
「湊ちゃん!?」
「湊ーっ?」
みんなの声が数枚のフィルターを通して届いてくる感じ。
なんだろう? この感覚………意識まで手離してしまいそう。
「ごめん、あたし、大丈夫じゃないかも」
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