another world -もうヒトツの世界-
「時間が無いからいくわよ。」
アヤは黒い男に睨みを聞かせ、走っていった。
どうやら、戦闘が始まるようだ。
アヤは、ものすごい攻撃を繰り広げている。
普通の女の子に見えないスピードで、黒い男に
殴りこんでいる。
全くアヤの攻撃が見えない。
しかし、黒い男にアヤの攻撃が当たっているとは思えなかった。
すべてよけられている。
黒い男は笑っていた。
「そんな実力じゃ、私に触れることも出来ませんよ?
そろそろ、力を解放したらどうですか?」
「アンタにいわれなくてもわかってるわよ!」
アヤは一旦攻撃を止め、間合いを取った。
力を解放?
ただでさえ俺にはアヤの攻撃が見えなかったのに更に上の力・・・
どうなるんだ・・・。
俺は非常階段の隅で身を隠しながら
アヤを見ていた。
再び、アヤの体が光り始めた。
教室でみたあの光だ。
ものすごくアヤからは力強い声が聞こえてくる。
男みたいだ・・・
しばらくするとアヤの力強い声は収まり、
さっきよりも、ものすごい光のオーラをまといながら、
立っていた。
「今度のあたしは本気よ。
あたしの力は、光の速さで動けるスピード、
あたしについてこれるかな?」
そしてアヤは男に向かって走っていった。
走り出しはかすかにアヤの姿があった。
しかし、今は全く見えない、もちろん黒い男もだ。
とてつもない空中戦をしているらしい。
爆音のような音が空を舞い踊っている。
しかし、その音は急に止まるのだった。
音が聞こえなくなったと同時に、
空中で黒い男に、首をつかまれていた。
アヤが死ぬ!?
「アヤ!!!!」