chocolate―泣き虫girlとクールboy―
「でも千里は、そのおかげで
ここでは泣いてないよね!」



あっ…、そういえば凛ちゃん家に来てから泣いてない。




「泣き虫な千里が私の前でも
泣かないなんて…

相当、大谷の傍でいっぱい泣いたんだろうね」



私はコクリと頷いた。




大谷くん…何も言わなかったけど、傍にいてくれただけで安心できた。



それに…


手…すごく暖かかった――




すると凛ちゃんの携帯が鳴った。


「あ、メール」


そう言って凛ちゃんは携帯を開いた。




「…ねぇ、千里。明日の夜、ヒマ?」


凛ちゃんは、ふとニヤッと笑った。




「う、うん」


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