あたしが好きになったのは不良軍団!?
あたしはユウヤのおかげで無事学習室に着いた。
「タツヤ何?」
「ユリちゃん今日俺ん家来ない?」
「いいよ!」
あたしが「いいよ!」って言ったからみんなで行くことになった。
タツヤの家に向かってる途中いろいろ考えた。
タツヤの家だってー!
なんかタツヤからしてきっとシンプルなんだろう。
あたしはワクワクしながら今日の彼氏トウガにくっついた。
相変わらずトウガのバイクの運転は怖い。
でもスピードが速いからすぐについた。
あたしはタツヤの家を見て言葉を失った。

何このでかい家!
「タツヤ!」
「ん?」
「家族さんは!?」
「いないよ。俺一人暮らし」
一人暮らしなのにこんなでかい家!?
あたし・・・・家族居てこんなでかい家じゃないよ!
苦労してないんだな。
あたしたちはタツヤの家にお邪魔した。
中に入ってみるとすごいきれいで。
「どうぞ」
ジュースを出された。
「ありがとう」
なんて気が利くんだ!
丁度喉が渇いてたんだよ。
あたしはオレンジジュースを喉に流し込んだ。
それで・・・
「さっきから何してんだよ」
ヒカルが言ってきた。
何って・・見ればわかるじゃん!
あたしはベットとかの下をのぞいた。
でもアレはなくて。
「俺読んでないよ」
「以外ー!」
何気に失礼なことをはっきり言っちゃった。
でも男子の部屋なら絶対あるはず。
あたしはヒカルに視線を向けて、
「ヒカルは読んでるでしょ」
ヒカルに話を振った。
「なんで俺だよ」
「だって読んでそうな顔してる」
「顔かよっ」
「ワタルは確実に読んでてトウガは読んでなさそうでユウヤは・・・・読んでそうで読んでなさそう」
あたしがうんうんと頷きながら言ったらワタルが、
「俺読んでねぇーし」
「嘘だ」
「嘘じゃねぇーよ」
「だって笑ってるじゃん」
「笑ってねぇーよ」
「顔に書いてあるよ」
「書いてねぇーし」
嘘だ。
この人、笑いこらえてる。
きっと嘘つくと笑いそうになる人だ。
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