あたしが好きになったのは不良軍団!?
ぽかんと口を開けてきっと変な顔してる。
ユウヤは「おい・・」って言ってるし。
「あれだね・・・」
「ん?」
「本当に言葉にできないときってあるんだね」
「なんだそれ」
あたしはいまだ口を開いてる。
そんなあたしの腕を掴んで、
「タツ兄がお世話になってます。妹のアカリです」
タツヤの妹は話してくれた。
「あ、お世話になってるのはあたしで・・・てヵこちらこそよろしくね!」
言ってることはごちゃごちゃだけどすごいアカリちゃんが無邪気に笑うからこっちまでつい笑顔になる。
「タツヤ・・」
「何?」
「こんなかわいい妹が居て幸せだね」
あたしはタツヤの目の前に立って拝んだ。
そしてアカリちゃんの腕を掴んで、
「飴あげる~」
いろんな味の飴をあげた。
「ありがとうございます!」
「いえいえ~てか腕細!!」
「そんなことないです」
「か、かわいいねぇ~」
きっとあたしの顔がニヤけてるのかヒカルは、
「おまえ・・・キモさ半端なっ」
酷いことを言う。
「失礼な!女の子にきもいって言っちゃダメなんだよ!」
いつも通り話す。
なんか、あのことがなかったかのように。
まぁ・・きまづいままは嫌だからよかった。
あたしはささっとコップを取り出して、
「アカリちゃん座って!今ジュース入れるから!」
「あ、私します」
「いいよいいよ!」
あたしがオレンジジュースを入れるとアカリちゃんが立った。
なんていい子なんだろう。
「もう入れたから座って」
あたしはテーブルにオレンジジュースを置いた。
アカリちゃんは「すみません。いただきます」そう言って飲んでくれた。
あたしはすごい幸せ~って感じだった。
なのに!!
「アカリーこいつになんでもしてもらえー」
ヒカルが一々いらないことを言う。
「ヒカルうっさい」
あたしはなぜかヒカルから離れた。
「んだよ。何気離れてんじゃねぇーよ」
「いいじゃんか」
あたしはアカリちゃんに視線をやってニコニコした。
「うわ・・・アカリ可愛そう」
ヒカルは「おまえねぇわ」って目で見てくる。



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