BEST FRIEND
北海道に行く当日。ハルは眠れないまま朝を迎え駅にやって来た。
家族にバレないように静かにに家を出て来た。書き置きも何も残していない。
玄関を出る時、ハルは泣きながら心の中でお父さん達に謝った。
親不孝者でごめんなさい、と。
駅に来るとさすがに誰もいなくて、優一さんも来てなかった。冷たい空気がハルの体を容赦なく冷やす。
ハルはベンチに座り、冷えきった手を擦り合わせ優一さんを待つ。そして、ハルに近付いて来る足音が聞こえ顔を上げた。
上げた先には、ずっと頭の中で考えていた夏海がいた。
「夏海…」
「優一は来ないよ」
「え?」
夏海の言葉が理解出来ず疑問符を浮かべた瞬間、いきなり夏海が土下座し出した。そして声を上げる。
「ごめん!ハル!」