BEST FRIEND
「ちょ、ちょっと、どうしたの夏海」
状況が理解出来ないハルはうろたえた。
何で夏海がここにいるのかも分からないし、何でいきなり土下座するのかも分からない。
全く把握出来てないハルに夏海は土下座したまま口を開く。
「優一に、ハルを連れて行かないでくれって頼んだ」
「は?」
「ハル、どこにも行くな!」
「……」
顔を上げ声を上げた夏海の言葉にハルの心臓が高鳴る。
「頼む…どこにも行かないでくれ…」
「夏海、説明して…」
夏海はまた頭を下げ、小さく声を吐き出す。
「昨日、優一の所に行ったんだ。昨日ハルの元気が無くて、それで心配になってあいつの所に行った。で、あいつと北海道に行くって聞いて…」
「……」
その時、ハルの乗る電車がホームに滑り込んで来た。
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